ぶっちゃけ、うわぁまたかよ~とは思うのね。

エンジェル・ハートが生理的に嫌いな心臓病患者』
http://anond.hatelabo.jp/touch/20151027025925

私も先天性の心臓病患者よ。*1

心臓病ネタはフィクションにしょっちゅう登場するので、ドラマやアニメの放送翌日に、それらに影響された人達から同情されたり傷付けられたりする事がよくあったわ。


ブクマにも書いたけど、幼稚園くらいの頃に仮面ライダーか何かに心臓病の女の子が登場した次の日にクラスメートから沢山酷いことを言われたのを、今でも覚えているわ。

フィクションの中での心臓病といえば、何年も入院しなければならなくて、いつ死ぬかわからない、余命いくばくもない、みたいに描かれる事が多いわね。

ついでにいうと患者はか弱い美少年・美少女の場合が多いのよ。

でも現実には心臓病だからってすぐ死ぬわけでもないし、健康状態は人それぞれだし、顔なんか関係ないわ。

でも、フィクションが真実だと思い込んでしまう人々はいて、そういう人が現実の患者に出会った時、思ってた患者像と違ってるからって怒る事がある。

全然患者らしくないじゃん。
本当は仮病なんじゃない?

これが現実の患者である私が一番よく言われた事だったわ。

それとね、フィクションの中の患者さんは先の見えなさから心が荒んでるって設定が多いわ。それで家族などに八つ当たりしているシーンも時にあるでしょ?

それが視聴者の一部には「こいつ性格悪~い」という印象を覚えさせてしまって、現実の患者さんに対して敵意を向けさせる結果になることもあるのよ。


そんなことが本当にあるの?って感じよね。




移植された心臓を通じて気持ちが伝わるような描写をテレビで広く放送されてしまうと、「心臓には心が宿っている」という大衆の幻想を強化することになる。すると、心臓に障害を持って生まれた人間は、心にも障害があるのだろう、と思う人がチラホラ出てくる。あるいは、移植された臓器を持つ人間が、ドナーの気持ちに背くような行為をしたら、苦しんで当然だ、と思う人がチラホラ出てくる。


この増田の文章に、いくら何でも考えすぎじゃない?って思う人もいるでしょうけど、生まれてから今までに何度も病気への偏見とか悪意とかに晒されてきたら、そこまで勘繰りたくなるのも無理もないかなって、私は思ったわ。

当事者になってみないと分からないのかもしれないけど、面と向かってとんでもない事結構言われるのよ。

世の中には意地悪な人がいるもんだわ。

勿論、庇ってくれる人も理解してくれる人もいるわよ?

そういう人達が、私を守ろうとして意地悪な人に立ち向かってくれる事も沢山あった。

でも、私は自分のせいで人が傷付けられるのなんか嫌だったからね。

だから、意地悪な人達や全然解ろうとしてくれない人達の考え方を先読みして、そもそもトラブルが起きない様にしなくてはならなかったわ。

そうやって気を回すのに疲れることもしばしばよ。

病気で生まれて来たばっかりに、何でこんなに気を遣わなければならないのか?

なんてね。

私の為に気を遣わなければならない人だって沢山いる、っていうか、私が存在するだけで周りは大なり小なり気を遣うんだから、ホントはお互い様なんだけどね。

*1:手術が成功したので今は健康よ。通院の必要もなくなったわ